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ザ・グレイ 凍える太陽のryodanのレビュー・感想・評価

ザ・グレイ 凍える太陽(2012年製作の映画)
5.0
2014-08-26

L・ニーソン主演。
冬山の中でオオカミ達の襲撃と立ち向かう生き残り映画。
とまぁ、話はその通りなんですが、よくあるハリウッド映画とは全く違う描き方で、少々困惑。見ている人を寄せ付けない感じがして、その距離感がR・スコットに似ていたかも。死については、特に冷めた視線が印象的でした。なんだろう、こんな冷めた映画なのに、要所要所で琴線に触れてしまうなんて。個人的なカテゴリーで名付けた、神がかり系映画なんですよね。そういうのに弱いんですよ。天使や悪魔なんかを視覚的に訴えなくても十分に感じてしまう、むしろない方が感じてしまう、そういう映画です。一人また一人と、オオカミ達に殺されていく。なぜ一人ずつなのか。主人公が、なぜ生きようとするのか。俯瞰して見るところに、この映画の魅力が隠されている気がします。OPのモノローグ、かなり重要でした。雪山の景色を見ながら絶命する脇役の芝居にいつも涙します。自分で自分の死に場所を決める。あんな風に死にたいです。
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