ぺっこり180度

天使にラブ・ソングを…のぺっこり180度のレビュー・感想・評価

天使にラブ・ソングを…(1992年製作の映画)
3.6
悪役も怖くない、THE 安心して見られる映画。

ウーピー・ゴールドバーグさん演じるデロリスの魅力が本作の魅力そのもの。
一見生活環境により荒んでいるように見えるが、
人として大切な物をすっかり持っているデロリス。
何だかんだで根が果てしなく善人。
心が広い。
人間が大きい。
その特性はまるでこの世に生きる事を全面的に肯定されているよう。
さぞかし生きやすかろうと
嫉妬と羨望を覚え、単純に素直に楽しめない自分も透けて見えるのが少々いたたまれないが、あれ?話が逸れた。

マギー・スミスさん演じる修道院長をはじめ、メインの修道女たちも愛らしいキャラクター。
多少の揉め事はあっても全てハッピーエンドにつながるのだと保証がされているかのごとき空気が漂い、どこまでもとことん平和な物語だ。

その独特の軽さとノリがいかにも90年代前半コメディーという感じ。
全てが「現実味」から解放されているようなこの時代のコメディの空気。
好きな人はたまらんだろうし
合わない人には物足りないだろうな。

ともあれ、なんにせよ、音楽最高。