ぺっこり180度

家へ帰ろうのぺっこり180度のレビュー・感想・評価

家へ帰ろう(2017年製作の映画)
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スーツがおしゃれ。かっこいい。
古いブルーのスーツケースも一周回っておしゃれ。

冒頭、分かりやすさが過ぎる程(しかもややコミカルに)主人公と家族の確執が描かれるところから始まり、なんやかんやでその主人公である頑固じいさんにも実は悲しくも大切な過去があって…的物語。
所謂「良い話」なんだけど。
細かい(からこそ大切な)所が適当に描かれており自分の好みとは違った。

以下ちょっとネタバレ。

入院中の費用とかどうしたんやとか
家族迎えに来んのかいとか
…そこは100歩譲って描かれてない時期の間に家族間で調整したものとしても、最後、「とはいえあの二人は再会の瞬間が最上の時だよなあ、そのあとどうしていくのかなあ」とか考えると、あそこで終わらせて、いい雰囲気だけ描きそれを良しとしている姿勢はどうにも不誠実と感じる。
主人公の人生を描こうとしてる「ふり」だけして全然描いてない。主人公の人生の「制作者に都合の良い所だけ切り取って」感動物語風味に仕立てた映画。

魂は細部に宿ると考える自分にとっては相容れない作品。