ノーラン監督作品である。
いつものように「一回見ただけじゃわかんないよ」と思いながらも「その一回目が一番おもしろいんだよなあきっと」と思う感じ。
あと、やっぱり音の使い方が絶妙。すき。
監督が何故この題材を撮ろうと思ったのか
何を描きたかったのか
それが描き切れたのか
を、聞ける物なら本人に聞いてみたい。
作中出てくる様々な立ち位置の人たち。
映画というものは（少なくとも自分は）つい主人公に自身を投影して観がちだけれど
実社会では自分はもちろんオッペンハイマーのような扱いをされる位置には居らず。
学問の美しさを私利私欲のために俗に利用する政治家にも、
爆弾の強力さに手放しで喜べる大衆にもなりえない自分が
自分に一番近い登場人物はと考えると
オッペンハイマーの空想の中で彼の足元に黒焦げで横たわる人かもしれないと思え
何とも言えない気分になる。
何の為にこの映画観てるんだろうと…これは無力感？
しかし前評判からもっと「日本に投下した原爆」の扱いが酷いのかと思っていたが、想像していたよりは誠実と感じた。
スコア適当。
