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鳥の10000lyfhのレビュー・感想・評価

(1963年製作の映画)
3.0
ヒッチコック最後の傑作とされるが,50年代の傑作群に比べ既に陰りが見受けられる.自然災害もののヴァリエーション,または恐怖の生物もののヴァリエーションだろうが,「鳥」が恐怖の対象としてはどうしても微妙(大き過ぎず小さ過ぎず,また多くの人間にとって親近感が強い)で,怖さを感じきれなかった.未知の災害下で古今東西変わらない,スケープゴートを探し攻撃してくる人間の描写はさすが.他に良い点で特筆したいこと 3つ:鳥たちの攻撃の動機が明示されず謎なまま残ること(女性主人公が町に持ち込んだカゴのインコがトリガーになったようには描かれているが);通常の映画音楽の不使用/静寂の多用,これは新鮮かつ緊張感の醸成に効果的;鳥の大群が去る一家を静かに見守るラストシーンは緊張感がありシュールで美しい
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