もりりた

トゥルーマン・ショーのもりりたのレビュー・感想・評価

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)
4.0
シーヘブンに住むトゥルーマン
妻のメリル 友人マーロンと
幸せに暮らすが
日常に不思議さが付きまとう
彼の周りにだけ降る雨
唐突に商品を語りだす妻
突然父親が現れ追いかけるが
周りの人々に遮られ身動きが取れなくなる
学生時代の憧れでありかつて彼に
不可解なカミングアウトをしたローレン
彼女に会う為フィジーに向かう動きも
周辺のトラブルにより止められる
奇妙さにトゥルーマンは
街やその人々に疑いを持ち始める


派手なCGがなくても
体験できるトゥルーマンの世界

真相が明かされる中盤まで
彼と同じ気持ちで
半信半疑な体験を味わえる

基本静かな流れだが
途中メリルと感情むき出しドライブ
ラストの荒々しい展開など
緩急が効いていて飽きずに見られる

覗き見する本能がよく分かったり
誰かに晒される恥ずかしさの一方で
意図せずともヒーロー化した彼は
実は幸せなのでは?など…🤔

色々と考えさせられて楽しかった❗️


大胆な舞台設定だが
小ネタがリアリティを上乗せ

便乗しようとする企業
意図せず人が乱入するトラブルなど⚠️
彼の裏で起こる出来事が臨場感を出す

ローレンをはじめとした反対活動も
いかにもありそうで面白い

トゥルーマンのリアルな悩みに対し
バーに集まる客たちは
育ての親のように見守り語り合う笑
客観的に見る側の楽しさが伝わる

過去の少年時代の様子を
もっと知りたくなった
好き勝手に振る舞う子供の彼
うまく繫ぎ止める舞台側の努力💦
想像するだけで笑えてくる😁


トゥルーマンが生きた軌跡
生まれた喜び 父との別れ
密かにローレンを想う学生時代
自分の人生も俯瞰させられ…👣

謎めいた統括者クリストフ
トゥルーマンが手中から外れた
緊急事態の時の変貌💢
人間の表裏を感じて怖い

結婚式写真でのメリルのハンドサイン
それに気づくトゥルーマンの衝撃
そして限界を迎えるメリル…
嘘を抱えて生きる負荷を再認識😱


明るくて天真爛漫な愛されキャラ
映画全体の雰囲気も楽しくするが
陽気一辺倒で感情が読みにくい

自ら歩む彼を止める容赦ない仕打ち
そして知ることになる真実

おはこんばんは!と彼の背中
見る側に委ねるカットだが
何かしら彼自身の感情に触れた
一言も聴きたかった

沢山のエールを受けてきた良さ
一方でこれまでの人生が
人為的だったという衝撃

どうやって感情に整理をつけて
その後の人生を歩んでいくのか…
自分の想像だけでなく
色々な意見を聞きたくなった


特異な舞台をしっかり成立させた作品
トゥルーマンと一緒にモヤモヤしながら
楽しんでください🙇‍♂️
もりりた

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