もりりた

デイ・アフター・トゥモローのもりりたのレビュー・感想・評価

4.0
南極で棚氷が大規模に崩れる事態発生。気象学者のジャックは温暖化による海流変化、それに伴う世界の低温化を主張するが副大統領は取り合わず。無策のまま世界は異常気象に晒されジャックの息子サムがいるニューヨークにも豪雨と高潮が押し寄せていた。

リアリティあるCGで大嵐に大雹、急速冷凍の恐ろしさをひしひしと!加えてローラの足の怪我や脱走狼という嫌な伏線も相まって常に緊張感あり!本作ほどじゃなくとも現実に災害級被害を目の当たりにしており、フィクションではなく各難局にどう対応するかの教材として見た感じ!自分も先が見えないなかで待機できず南に歩き出すので現実なら悲惨だったが!コロナ後にコンテイジョンを見たときの衝撃と恐怖が思い出された!

生きるのに必死な現場の一方、甘く見続けて状況を悪化させた副総理からは現状維持バイアスの恐ろしさを感じた!権力があるから尚更、大陸の半分がなす術無くなる状況になった顛末は反面教師にしたい!自然に対する無力さも改めて思い知り、既存のシステムが崩壊する状況では金や仕事は役に立たず、如何に衣食住を確保するかの生きる力が大事だなと!ホームレスの経験から暖の取り方を教えるシーンが地味だけど本質だったな…

全員が九死に一生を得るような奇跡は起きず最後までシリアスだったけど、パニック要素にしっかり人間ドラマとも結びついた面白い作品でした!
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