タカシサトウ

逢びきのタカシサトウのレビュー・感想・評価

逢びき(1945年製作の映画)
3.9
[一番の時に邪魔が入る]

 お互い家庭がありながら愛し合う男女、その罪悪感と愛の葛藤を描いていく。

 ローラのセリア・ジョンソンは、美人ではないが、醜悪な表情と喜びに満ちた顔を交互に見せて行く、それがなかなか凄かった。アレックのトレバー・ハワードも相手を逃がさない言葉を言い、お互い惹きつけられ離れられなくなる、そして、最後の展開の流れがせつないし、本当に上手い。

 そして、一番一緒に居たい時に、ローラの知人のうるさい女性から声を掛けられ、延々と邪魔をされる、こういう運命の展開もとてもいいと思った。

 得てしてこういうものなのだろう。さすが、デイヴィッド・リーンと思った。(2019.8.9)