円柱野郎

オーシャンズの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

オーシャンズ(2009年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

同じようなドキュメンタリーでは「ディープ・ブルー」や「アース」があり、やはり後発となった分だけの工夫が欲しかった、というのが正直なところ。
オープニングの生き物の様にうねる海や、カツオドリのダイブ、シャコvsカニ、シロナガスクジラの食事などは引き込まれて観たけど、逆にそれ以外はどこかで観た映像や、それに良く似たものが続く。
「WATARIDORI」の監督らしく、生き物目線で併走する映像などもあったけど、インパクトは薄い。

中盤には人間の活動によって多くの生き物が死んでいることを印象づける映像が出てくる。だけど、網にかかった生き物達、フカヒレだけ切られて捨てられる鮫などの映像が「私たちは撮影のために海の生物を一匹も殺していない」という名の下に、それらのアニマトロニクスで撮ったというのだからとても恣意的で違和感を感じざるを得ない。
問題提起としてはアリだと思うけれど、それを劇中で明確に「ここまでが本物」、「これはイメージ」と区別がつきにくいものにしていることは、ドキュメンタリー作家のやることとしては少々卑怯だと思うのです。
円柱野郎

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