ぬーたん

きみに読む物語のぬーたんのレビュー・感想・評価

きみに読む物語(2004年製作の映画)
5.0
僅かな時間でも戻って欲しい、と願いを込めて、きみに読む物語。
ファーストシーンの美しい湖面と夕焼け、流れる心地良い音楽で、いきなりこの映画に心奪われた。

ライアンとレイチェルが素敵で、ドキドキ。遊園地の出会いからの路上のダンス。この曲がこの時代と雰囲気にベストマッチ!
その直後のいきなりの展開が上手い。2組のカップルの楽しそうな川遊びがいいね。でも、その先は辛いなあ。

そして再会。ボートシーンは2人の表情・笑い方、映像も素晴らしい。突然の雨は2人それぞれの辛い数年を表すかの様な豪雨で、一気に想いを流していく。そこから先はもう、涙が止まらない。ティッシュ1箱使い(^_^;)

老年の2人はイメージが変わりうまく一致出来なかったが、名優2人の味のある演技力に、いつの間にか背後に顔が見えて来た。

何と言っても音楽が素晴らしく、近年珍しくサウンドトラックを購入。繰り返し聴いてそのシーンを思い出し、何度も何度も余韻に浸る。ピュアだった遠い昔の気持ちを思い出して、ふと若き頃に戻る。こんなマジックが映画の醍醐味だ。夢と希望と、過ぎし日の熱き想いを呼び覚ます。

これは完全にヤラれた。
百年先も残るだろう恋愛映画の傑作と脱帽するしかない。
お見事です!
ぬーたん

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