tarupon

エリザベス:ゴールデン・エイジのtaruponのレビュー・感想・評価

3.6
同じキャストのエリザベスの続編。前作が、北部諸侯の反乱、サーロバートとの精神的な独立を経て、国と結婚するという決意を固めるまでを描いているが、こちらは、前半はメアリ・スチュアートが処刑されるまで、そして後半はスペインの無敵艦隊を破ってアルマダの海戦に勝利し、無敵の女王となっていく様子を描く。
歴史の流れを追っていっているので、個個の人物の掘り下げは十分とはいかないが、歴史のお勉強になるし何より衣装や美術が美しい。
そして、今回のエリザベスは凛として自信に満ちてきれい。(エリザベスがとっかえひっかえ被る鬘は、結構不思議な感じのものも多いけれど、それでも美しく見えるケイト・ブランシェットはさすがです) 対するメアリー・スチュアートもまた別の貫禄があり妖艶。特に処刑場面のメアリー・スチュアートの撮り方はすごくきれいだった。
また今作の、王子様ポジションは、ウォルター・ローリー。探検家であり、貴族として取り立てられる。前作のロバート・ダドリーは、甘い雰囲気だったが、ローリーはもっとワイルドさがある。ただ、サー・ロバートはエリザベスと相思相愛だったけれど女王として生きていくためには婚姻は結べなかったのだが、ローリーとの関係性は全然違う。ローリーにとってエリザベスはあくまでも権力を持った女王で、魅力は感じているものの、愛する結婚相手には侍女のベスを選ぶ。エリザベスが一度だけといってキスをねだるところが何とも切なかった。
tarupon

tarupon