ぼぶ

パッチ・アダムス トゥルー・ストーリーのぼぶのレビュー・感想・評価

4.7
ずーっと観たくてやっと観れた一作。
自殺癖が原因で精神病棟に入院していたときの、他の患者との日々の心の交換から気づきを得て、もっと患者の側に寄り添って笑いで人々を救う医師になりたいと志す、実在した医師の物語。

うわの空で、ただ早く終えようと問診をする担当精神科医との会話を終えた後や、幻視のリスをバズーカで撃退した後など、やはり随所で光るロビン・ウィリアムズの瞳での演技はもう圧巻で、笑ってしまうほど。
彼女と初めてキスした時の、ワーォ!という口パクからのはしゃぎっぷりもたまらない。

伝統を重んじる医学界にはメスを入れる内容となってるものの、嫌いだ!!って言い切るルームメイトまでもが尊敬してしまうくらいの、パッチの生き方、信念の貫き方には、1人の男の生き様を感じる。

最後の演説は、医学生のみならず多くの人に共通して響くものがあると思うし、卒業式でキレッキレの“らしさ”をぶち込んでくるところも流石で声を出して笑ってしまった。笑

彼女の話が布石となって、窓に蝶がいたり、絶景の中でカバンに蝶が来たりとロマンティックなシーンがあるのも良かった。
しかしカレン、あんな風になる必要あったのだろうか…(実話ベースなら仕方ないけど。。)

偏屈とされてたお爺さんから4本指の謎々の答えを得るところ(その後、山奥の土地もゲット!)、赤鼻になってボケ始めた瞬間、子供たちがいる病室の空気が一変したところ、風船だらけの部屋で彼女のバースデーを祝うところ…随所に溢れていたのは愛であり、愛をもって触れ合うパッチだからこそ、愛で受け入れられてたのだろう。

たくさん笑わされて元気になったかと思いきや、泣かされもして、もう!って思うけど憎めない、パッチが、ロビンウィリアムズが、愛おしい一作。
僕も、誰かの“パッチ”でありたい。
ぼぶ

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