武闘大会で師匠を殺され道場の看板まで叩き壊されたジャッキーが、師匠の奥さんと娘と共に仇討ちへ向かう。
だが、その相手は妻の自殺を契機に心を入れ換え、その証しとして自らの片足を切り落としていた。
怒りの矛先を失ったジャッキーだったが、そこへ彼を用心棒として雇いたいという男が現れる……。
ジャッキーの拳法が炸裂している仇討ち映画。
ブルース・リー亡きあと、ロー・ウェイがその跡継ぎにしようと思っていたころの1本です。
ブルース・リー映画のヒロイン役の定番だったノラ・ミャオも共演してるし。
内容は、道場の師匠を殺されたジャッキーが、奥さんと娘を引き連れて相手の道場に仇打ちに行くが、既にその仇は改心していたっていう話。
この時代のジャッキーのカンフー作品は、ジャッキーがダメダメで、更生するのに修行するパターンなのが定番です。
しかしこの作品は、最初から出来るジャッキーが師匠の仇を討つ為に仇元に行くって感じです。
途中、道場のいざこざに巻き込まれて話が複雑に。
道場の経営事情や事業内容フクザツっす。
でも最後の戦いのシーンはかなり好み。
戦いの舞台が草原じゃないのもいい。
さすが若き日のジャッキーだけあって格闘シーンがアツい。
成龍の拐(日本で言うトンファー)さばきがスゴい。
シリアスなストーリーでいつものジャッキー映画とは違いますが、哀愁や復讐などの感情が爆発して見ごたえあります。
ジャッキーは悪者に利用されて、その仇と戦う羽目になるんですが、ラスト、ジャッキーがキレるシーンがホント容赦なく、笑ってしまいました。
もう、これまでのストレスを発散するかのごとく凄まじいです。
キレるだけの理由はあるんですけどね。
珍しく殺気を持って戦ってます。
もしもだ!
このストーリーでブルース・リーの主演なら、とてつもないくらい大ヒットしていたのではないかな??
ジャッキー自身も、自伝で自らこう書いてました。
「ブルース・リーが主役を演じていたら、この作品は大ヒットしただろう。師の敵討ちをする青年を彼が演じることで、画面から青白い炎が上がっただろう」。
白いロングタイプのカンフースーツに身を固め、怒りをこらえにこらえて最後に爆発させるジャッキーもカッコいいけど、それをブルース・リーがやったらもっとハマリ役だったと思う。
因みに『龍拳』ってタイトルだけど、龍拳出てこないじゃん。