このレビューはネタバレを含みます
12歳のイングマルは辛いことがあると宇宙へ飛ばされ餓死してしまったライカ犬よりはマシだと思うようにしていた
どれだけ辛い思いをしているのか苦しくなります
母親の病状が悪化して夏の間叔父の家に預けられます
そこはいつも屋根の修理をしている男、イングマルに女性の下着カタログを朗読させる老人、綱渡り名人などちょっと不思議な人たちや子どもたちのために手動のケーブルカーを作っている人など牧歌的で優しい世界が広がっていました
そこで男の子のように振る舞う少女と出会い性への関心も目覚め始めます
同世代の子たちとも楽しい時間を過ごしますが母親の容態は良くならず亡くなってしまいます
初めての大きな喪失を体験しますが叔父さんの大きな愛や村の人たちとの何気ない日常に救われます
どこか懐かしいような優しくとぼけた世界と干渉しすぎない田舎の大人たちのスタンスが心地よいです
