スターウォーズのフィンですっかり名を挙げたジョン・ボイエガの出世作。
ポンコツが宇宙人と剣で戦うってトコは同じでも、
こちらでは実に堂々と男らしくカリスマ性のあるリーダー。
名前もモーゼだし。
ストーリーそのものはB級ホラーだけど、後の「キングスマン」に通ずるロンドンの若者の貧困とギャング化だったり、麻薬摂取の若年化etc... 現代ロンドンの抱える問題を内包した映画だと思う。
監督自身がストリート・ギャングに襲われた経験が基だそうで、
冒頭の強盗シーンはホントにおっかない。
軽はずみな蛮行が大きな災厄を招くって教訓にもなってて偉いし、その責任とケジメを自覚した時のボイエガがカッコイイ。
最初は悪ガキ集団に嫌悪感しか沸かないけど、物語が進むにつれ彼らがチンピラ化してく環境に同情してくる。
(なんでも環境のせいにするのは違うけど)
クライマックスの国旗の使われ方からすると「みんながこの子たちに救いの手を差し伸べるべきじゃない?ホントはいい子じゃない」って言ってるみたい。
改めて見ると「フィンがストームトルーパーになる前は、あの村でこんな感じの悪ガキだったのかな?」て新鮮に楽しめる。