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いつも心に太陽をのkissenger800のレビュー・感想・評価

いつも心に太陽を(1967年製作の映画)
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小山内美江子ドラマ=学生期だったので、プロットに既視感あるのは当然、教師と生徒双方のバックグラウンドがそれなりに丁寧に拾われるのも群像劇あるあると感じましたが、さりげなく挟み込まれるレイシズムの残滓。そこが既読スルーで流されそうになると100%の確率で映るんですよシドニー・ポワチエの顔が(おそらくは主演俳優である彼の要請に従って)。
いいですかみなさんこれがマイノリティーの日常ですよ、マイクロアグレッションって単語を覚えて帰ってくださいね。
みたいなメッセージが表情「だけ」で雄弁に伝わるあたり、ははあなるほど。頷かざるをえない。

なおシドニー・ポワチエの出演料が格安3万ドルプラス興行収入の10%って契約形態だったのはコロンビアピクチャーズがこんな脚本が当たるとは思えない。と製作時から渋っていたからだそうですが、全米年間9位のヒットを記録(ちなみに『招かれざる客』1967は同年4位)結果オーライとはいえ不本意だったスタジオ、ひとはなぜこの作品を見に来るのか出口調査を実施。結論?
シドニー・ポワチエが出てるから。
IMDbトリビアの記述にスカッとしたのでおすそ分けしておきますね。

舞台になっているノースキーってカナリー・ワーフだよねえ、地理的な前提知識あればもうちょっと面白がれるよな、ロンドン分からん。となった一方、「チャーチルの国葬に自分が来ないだけならまだしも副大統領もよこさないとか無礼にもほどがあるだろ」ってリンドン・ジョンソンがdisられているところに笑えるのは2022年だからだな。とも思いました。

校内演奏バンドとして出ているマインドベンダーズを指してエリック・スチュワート(のちの10cc)って解説するサイトもあるわけですが、グレアム・グールドマンに触れないのはよくないです。この時期在籍してないのは事実だけど10ccがスチュワート&グールドマンなことを認識していれば決してそんな……はっ。取り乱して映画に関係ない話を続けるところだった。失礼しました。
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