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何がジェーンに起ったか?のRのレビュー・感想・評価

何がジェーンに起ったか?(1962年製作の映画)
4.8
めちゃめちゃ久しぶりに見た! すごい! 怖い! 人間が一番怖い!と思えるスリラー、てかここまで行くともうホラー。地元の劇場でスーパースターだった女の子ジェーンは、自分が稼ぎ頭なもんだからものすごいワガママで傲慢な女の子、お姉ちゃんのブランチは怒りを抑えて我慢して暮らしてる。が、大人になったら立場逆転。ブランチは映画女優として成功し、ジェーンは演技も下手で名声を落としてしまう。その嫉妬から、ジェーンはブランチを車でひき、下半身不随になったブランチを屋敷の2階で監禁状態で世話しながらいじめ続けること数十年、もはやふたりともおばあさんになってしまった。で、少しずつジェーンの精神異常と虐待がエスカレートしていき、命の危険すら感じ始めるブランチは、その状態から抜け出すことができるのか?ってサスペンス。と同時に、2人をここまでの状態にしてしまった本当の原因は何であるかが、最後に明らかになるミステリーでもある。あまりのことにえっ!って声出してしまう。外出するジェーンと監禁から逃れようとするブランチのそれぞれの動きを何度も切り返しながらハラハラを高める見事な演出がすごい(かなりミザリー髣髴)し、鬼気迫るふたりの演技がすさまじい。特に分厚くぬりたくったおしろいとつけボクロとギョロギョロの目で、完膚なきまでのキチガイババアを、そういう人にしか見えないレベルで演じたベティデイヴィス、ヤバすぎ! しかも、最後の方になってくると、愛を失い、ファンを失い、正気も失い、だんだんかわいそうなただのお婆さんに見えてくるとこまでいくもんだから! とんでもない鬼女優!最後のビーチでのダンスは心にズッシリ。個人的には、ねずみシーンがやはり印象的! 悲鳴の後の車椅子ぐるんぐるん。地獄やー。ほんまに。畜生を殺めてデコった人間界における地獄が見れます。是非。
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