円柱野郎

踊る大紐育(ニューヨーク)の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ブロードウェイ・ミュージカル「オン・ザ・タウン」の映画化作品。
ジーン・ケリーが監督と主演を務め、24時間の上陸許可を与えられた水兵3人の恋愛模様を描く。

明るく楽しいミュージカルだけど、ストーリーラインが俺の好みではないのかどうも今一つ入ってこなかったというのが正直なところ。
24時間という限られた陸での自由時間で女の子と遊ぶという、若者思想な目的から始まっているところがどうもなあ。
いやまあ、陸に上がった水兵の楽しみとしてはそうなんだろうが。

基本的にロケやセットで舞台が進行するけど、たまにステージのような演出を挟んでいるところがアクセントにはなっているかな。
確かにダンスシーンは切れがあるし、3人ないし6人が入り乱れて展開するので目にも楽しい。
でも個人的には、序盤の教室でジーン・ケリーとヴェラ=エレンが2人で踊ってみせたシーンが一番よかったね。
冒頭で流れる「ニューヨーク・ニューヨーク」も、ケリーとシナトラとマンシン3人が名所を巡りながら高らかに歌い上げ、この作品の雰囲気を宣言しているようで楽しかった。

全体的には話に乗り切れなかった本作だけど、ラストに再び「ニューヨーク・ニューヨーク」がかかり、主人公3人と入れ替わって再び3人の水兵が街に繰り出していくという循環構造は、ちょっと小粋で良いじゃないかと思いました。
円柱野郎

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