ネブュラー

ザ・ブルード/怒りのメタファーのネブュラーのネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

スキャナーズ的人体の神秘、SFお母ちゃんが産み出すテレタビーズに似た奇形のガキたち。
怒りのメタファー、というよりダイレクトに怒りを物質に変容させる超能力者なのだ。自らのトラウマや、他者に対する憎しみを乗り越えるため、いや、もみ消すための根源が「怒りのエネルギー」であり、子供は自身の怒りを表現するためのキャンバス。自身の経験を乗り越えられず、なぞって負の歴史を肯定することしかできなかった悲しいサイコSFお母ちゃん。
お母ちゃん。。お母ちゃん。。
ザコシ的呼びかけをしてしまうほどのもの悲しさ、どこか解放を求める母親としての不適合さの自覚を感じながら、唐突に露わになる異形のブラックボックス的テレタビーズ腹のグロさが感情移入を許さない。
怒りというエネルギーは全ての原動力になりうるほど、強い。
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