復讐と、
旨い料理は
後を引く。
「料理に命をかける熱きシェフ達の闘い！」みたいなのを勝手に期待してたら想像以上に料理を蔑ろにするので笑えた。シェフも料理の前に一人の人間だぞ、自己都合優先ってね。賭け試合のラジオ聴きながら、ヤリたくなったら中抜けし、彼女と一服してからスッと戻る。ピークタイムに職務放棄するシェフに寛容な職場。美食倶楽部なら一発破門だぞ。バンビーノとか美味しんぼとか、もしかすると日本の料理マンガは料理に真摯すぎるのかもしれん。
群像劇だけど説明臭くないとこがいい。一人一人にスポットがチラッと当たるんだけど、名前も役柄も別に覚える必要なくて、でもなんとなく後半に行くに連れ覚えていって。最後は短編小説複数同時読みしてたのが合流〜みたいな面白さ。
邦画の伏線は恩着せがましくて疲れるんよ。面白いし流行りはわかるんだけど、「ハイここ覚えといて！後で出るから！ハイこれ伏線ねーっ面白いでしょーっ」て作り手の顔がチラつくのは嫌い。シンプルなアンティパストのような塩加減でいいのよ。
