バズ・ラーマンとエルヴィスのマリアージュ…！
悪趣味とも言えるギンギンギラギラなバズラーマン節も、エルヴィス・プレスリーの世界観と相まって閃光炸裂しまくっても何の違和感もなく額縁に収まる。エルヴィスという題材とのマリアージュが完璧過ぎた時点で勝ち確の組み合わせでした。前情報無しで観て、エンドロールの暗闇から黄金フォントで「BAZ LUHRMANN」と浮かび上がってきた時の納得感たるや…
女性たちの熱狂シーンが本作のエネルギーの全てを物語っていると思う。差別の時代、慎みの時代、抑圧の下で放たれた光に理屈でなく反応してしまう熱狂！どんなVFXより説得力のあるエネルギー量だった。
エルヴィスと言うタイトルだがパーカー大佐の物語で。彼を見つけ、乗せ、輝かせ、囲い、そして幕を閉じるまでの依存の物語。エルヴィスプレスリーがロックンロールを発明したのも公民権運動を加速させたのもスポットライトが当たっていたからこそだよなと思うとパーカー大佐の偉業は歴史に名を残すなんてもんじゃない。だからといって搾取が許されるわけではないけど。クリスマス特番の赤セーターが誰より似合っていて嫌すぎて最高でしたよ大佐。
