青山祐介

アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたちの青山祐介のレビュー・感想・評価

4.0
アストル・ピアソラのタンゴの原点を知るために見た映画
― 古きタンゴの黄金時代(1940年代)とブエノスアイレスを知るために見た映画
― タンゴを通して、ブエノスアイレスを知るために見た映画 ―
― 愛とタンゴを通して、ブエノスアイレスを知るために見た映画 ―
残念ながらブエノスアイレスには一度も行ったことがありません。ピアソラを本当に理解するためには、ブエノスアイレスの歴史、四季、街、生活、空気、愛と死を知らなければならないのだと、これらの映画を見て思いました。

私の父は明治42年の生まれです。まだ小学生の頃ですが、ある時その父が持っていた1枚のレコードを見つけました。「悲しい夜(と記憶していましたが)」という78回転のタンゴでした。父はタンゴが好きだったのです。
その後、父の会社が主催したあるパーティの会場で、なんと父が年配の女性とタンゴを踊ったのです。中年男性の抑制した踊りは、なんともエロティックなものです。
最近になって、あの古いレコードは、失恋の悲しみを歌った カルロス・ガルデルの「わが悲しみの夜(1917年)」ではなかったかと思っています。歌詞を見つけようとしましたが、見つかりませんでした。

『わたしはブエノスアイレスで死のう それは夜明けだろう
 わたしはゆっくりと 生きるための物たちをしまおう…』
(オラシオ・フェレール 詞 アストル・ピアソラ 曲 「わが死へのバラード」)
青山祐介

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