サム・ライミ版『スパイダーマン』1作目
幼くして両親を亡くし、伯父夫婦のもとで育てられた平凡な高校生のピーター・パーカー。高校3年生の彼は、6歳の頃からずっと好きな隣人のメリー・ジェーンに告白できずにいた。ある日、大学の研究所を見学したピーターは、遺伝子組み換えでスーパースパイダーとなったクモに刺されたことで体に異変が起こる。スパイダーマン誕生の物語。
どこにでもいそうな冴えないオタクの高校生ピーター・パーカーが遺伝子組み換え技術によって生み出された蜘蛛に刺され、スパイダーマンとなる誕生の物語であり、ヒーローとしての彼の心の葛藤を描いたお話。
平凡でダメダメな陰キャのピーターが、蜘蛛に刺されてから身体に異変が起こり始める。視力が良くなりメガネが不要になったり、物が手にくっついたり、壁をよじ登れるようになったり、手首から糸を出すことができるようになったりetc.....
超人的なパワーと身体能力を手に入れたごく普通の高校生が、「あなたの親愛なる隣人」として街中に蔓延る悪を退治していく。はじめは愛するMJの恋人でありいつも自分をバカにしてくるフラッシュと喧嘩をして皆を見返すという私利私欲のために力を使うが、その力を世の中のために役立てようとしていく。
今作のヴィランは、グライダーで空を飛び回り自社製の特性爆弾を武器として使う、緑色のボディスーツに身を包んだグリーン・ゴブリン。
6歳の頃から思いを寄せるもまともに話したことのないMJへの片思いや、親友である御曹司のハリーと恋人を巡る複雑な人間関係がとても切ない。
大切な家族のベンおじさんは自分のせいで殺されてしまい、ヴィランは親友の父であり憧れの天才科学者ノーマン・オズボーン、親友ハリーとの関係はギクシャクし、大好きなMJとの関係性もイマイチ。
どれだけ頑張っても中々報われない暗いダークな一面もあるが、MJやメイおばさん、街の人々たちに支えられながら悪と対峙していくスパイダーマンの姿がとてもカッコよかった。
宙吊りになりながら逆さまでキスするスパイダーマンキスは最高の名場面!
ウィレム・デフォー演じるノーマン・オズボーンと彼の中に宿る悪魔グリーン・ゴブリンの2役演じ分けの緩急が凄すぎて、怪演という言葉に尽きる。
トビー・マグワイアの語りは聞いていて心地良い声質で心が落ちつくし、彼の話す英語はとても聞き取りやすい。
どのスパイダーマンシリーズよりも暗くて切ないけど、トビー・マグワイア演じるこの元祖初代スパイダーマンシリーズが1番好き。
"With great power comes great responsibility."
“大いなる力には大いなる責任が伴う”