ひろぽん

THE UPSIDE 最強のふたり/人生の動かし方のひろぽんのレビュー・感想・評価

3.0
スラム街出身の黒人・デルが、全身麻痺の白人大富豪・フィリップの介護人として働くことになる。誰に対しても遠慮のないお調子者のデルは、失敗を繰り返しながらも体の不自由なフィリップとの友情を育んでいく物語。

フランス版『最強のふたり』のリメイク作品


大筋のストーリーはオリジナル版の『最強のふたり』とほぼ同じ流れで、細かい部分は変更されている。

感動的なヒューマンドラマだったオリジナル版と比較すると、感動系というよりはコメディ色の強い作品になっている。ケヴィン・ハートが出演している作品はだいたいふざけた役柄が多い印象だが、本作も例に漏れずふざけ倒している。

ケヴィン・ハート演じるデルの仕事への向き合い方であったり、その場しのぎの冗談で何でも乗り切ろうとするキャラが好みではなかった。年齢のわりに行動が子供っぽく、ケヴィン・ハートが役にハマってないように感じる。

要所で面白いシーンは挟みつつも、コメディには振り切れない題材のため少し中途半端に感じてしまった。

大富豪のフィリップを演じたブライアン・クランストンはとても良かったし、イヴォンヌを演じたニコール・キッドマンも眼鏡の似合う素敵な女性だった。

デルの描いた犬の絵画を売りに出すフィリップの営業トークは面白かったし、2人が喧嘩した時にフィリップの命令でデルが部屋のインテリアをめちゃくちゃにぶち壊したシーンは爽快だった。

アメリカ版だとこのくらいコミカルな雰囲気の方がいいのかもしれない。

どんな苦境に立たされても積極的に挑戦してチャンスを掴み、人生を楽しむ事の大切さを教えてくれる作品だと思う。やっぱりオリジナル版が好きだな。
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