カナダのトロントで姉の家族と暮らしているウォレス。医大に通っていたが失恋を経験してから大学を中退し塞ぎこむ日々を送っていた。見兼ねた親友のアランがパーティーに誘い出すが、ウォレスは1人でマグネットゲームをしている始末。そんなとき、同じくパーティーに参加していたアランの従妹のシャンティーと出会う。意気投合するものの、シャンティーに同棲中の彼氏がいると知ったウォレスはガッカリする。ウォレスはシャンティーの「恋人ではなく友人になって欲しい」という願いを聞き入れ、良き友人として彼女との仲を深めていく。果たして男女の友情は成立するのかという物語。
付き合っていた彼女に浮気され意気消沈しているウォレス。
女にはガンガン行った方がいいと思っている親友のアラン。
ある日、アランに誘われ参加したパーティーで趣味も気も合うシャントリーと出会う。新たな恋が始まるかと思いきやシャントリーには同棲している彼氏がいた。
二股をする気はないシャントリーと、浮気する女なんて嫌だと思うウォレスの2人は友達になることに。
男女の友情は成立するか?
という永遠の議題をテーマにした作品だが、日本とは違う西洋特有の男女の下ネタ満載の会話のやり取りが面白い。
ウォレスは失恋したことで捻くれているのか、発言の一言一言のやり取りが皮肉が効いてて新鮮な感覚だった。イギリスのブリティッシュ・ジョークってやつか。
少しでも好意を抱いた彼氏持ちの子と友達の関係を継続しているメンタルが本当に凄いなと思った。同棲している自宅に招待されて幸せそうな2人のやり取りを見ている時のウォレスの気持ちはどんなものだったのだろうか。
自分の感情を押し殺し続けて最後の最後まで気持ちを表さないウォレスの忍耐力は凄いと思う。自分に言い聞かせて理性を保っているからめちゃくちゃ良い男なんだと思う。
シャントリーは落とせそうで落とせない思わせぶりな態度をとるから本当にズルい。あんなんされたら誰だって好きになるだろうなと思う。
夜の海を全裸で2人で泳ぐシーンはキラキラしていて青春だった。
この作品の中でシャントリーの彼氏のベンが1番まともなのかもしれない。異国の地まで彼女の友達が来てしまうから浮気を疑って当然だと思うし、ぶん殴る気持ちも分かる。ベンにも怪しい描写があったから何とも言えないが…
ダニエル・ラドクリフの捻くれた役は似合っていたし、アダム・ドライバーの女たらし感も最高にマッチしていた。
どちらかが好意を抱いてしまうから、男女の友情ってやっぱり成立しないんだろうなと思う。
“愛は汚いの、不潔そのもの”