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虹を掴む男のchunkymonkeyのレビュー・感想・評価

虹を掴む男(1947年製作の映画)
3.5
ベン・スティラーの映画「LIFE!(2013)」のリメイク元にあたる作品です。原題の同名原作小説がありますが、いずれの作品も設定やストーリーだけでなく、映画の空気感・ジャンルまで全く違うので、映画における脚色の魅力が感じられる作品😊なので、どちらかを既に観ていても(むしろ観ていた方が展開の予想を裏切られて)、新鮮な気持ちで楽しめます。

「LIFE!(2013)」がアドベンチャー要素のあるほっこり感動作だったのに対し、本作はミステリー要素のあるおふざけコメディ🤣現代の作品ではみられないコント調の馬鹿らしいユーモアが意外に面白くて、あちらこちらで爆笑してしまいました。

三文小説を扱う雑誌の校正担当者であるウォルター・ミッティは、家族や婚約者、職場の上司から価値のない人間として日々蔑まれ、その反動で自分がヒーローであるという空想に浸る癖があります。ある日、そんな白昼夢の中に出てくる女性が、実際に現実に現れ、事件に巻き込まれていく...

主演のダニー・ケイがすごい。芸達者とはまさにこのこと!口と手の動きだけでこんなにできることがあるなんて。特にクラシックの音楽教授のモノマネのシーンは圧巻です。真面目な映画で本格的な指揮の演技をするより、こっちの方が断然難しいと思う✨

彼が巻き込まれる事件が、あまりにも突拍子ないというかテキトウで雑なストーリー。これは、彼の担当する雑誌に掲載される三文小説の世界観が反映されているのと同時に、彼の身に起こっていることが果たして現実なのかという終盤のひねりにつながっていて👍いずれにしても、深いところは気にせず気楽に楽しめるのが本作のとてもよいところです。
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