ぼぶ

遠い空の向こうにのぼぶのレビュー・感想・評価

遠い空の向こうに(1999年製作の映画)
4.7
号泣!感涙!とかじゃなくって、目頭が熱くなる…っていう揺さぶられ方が、心地良い作品。泣いてしまった。

先細りしている炭鉱の街で、炭鉱への愛も、炭鉱マンとしてのプライドも…そして正義感も強い親父。フットボール馬鹿と見せかけてアツい兄貴。実は芯がめちゃめちゃ強いお母さん。
生徒を信じる事が一番の教育と信じる先生を筆頭に、主人公を初めから信じてくれる大人と、友達。
これらをはじめとした、突飛な人はいないからこそ、身近で人間味があってキャラの立つ登場人物たちがまず良い。

そしてスタンドバイミーみたいな要素もあれば、親子の葛藤、夢の叶え方、恋する中での成長、ヒーローとは、と見所もたくさん。
ヒーローの話してから、主人公と父親が潜っていくところは隠喩が利いた良い表現だった。

みんなが同じ物を見ているのがまた良いし、それが天高く上がるのも気持ち良い。

色んな対比が利いていて、かつメッセージ性があり、何より実話ってことが驚きで、それによる映画としての深みもすごい。

そしてやっぱり適当な邦題じゃダメなんだよね、原題には意味があるのですよ。
October Sky と Rocket boysとは、何ともニクい単語のチョイス。
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