アーリー

ロード島の要塞のアーリーのレビュー・感想・評価

ロード島の要塞(1961年製作の映画)
3.3
2023.11.2

西部劇を観たくなりセルジオ・レオーネへ。
最初にクレジットされたという意味で初の監督作品はまさかの歴史もの。

古代ギリシア世界のロドス島が舞台。世界七不思議で有名なロドス島の巨人像が描かれる。なんかで知った時は凄いワクワクしたのを覚えてる。昨日観た「ザ・クリエイター」でも思ったけど、巨大な建造物っていうのはロマンに溢れてて好き。

知ってる俳優が一人もいないためか、誰が誰でかつどの立場の人間なんかがわかりにくい。ロドス島の内輪揉めにフェニキア人が関わっていて、主人公はアテナイからきた、ロドスをルーツに持つ男。彼がその内輪揉めに巻き込まれていく中で出会うそれぞれの立場の人間と、女性との関わりを通じて事態解決に奔走する。
結構複雑なプロットなのに、これこんな簡単に解決するんやとか、こんな会話聞いてたのに無事に帰らすとか何?みたいな気になるところが多い。調べると当時イタリアではソード&サンダル映画という、剣闘士や神話などを題材としたプロのボディビルダーが主演を演じることの多い低予算の作品群の一つらしい。お金は結構かかってそうやけどな。

キューブリックとカークダグラスの「スパルタカス」もおんなじ感じがするけど、それには主役の魅力ないしは存在感がしっかりあった。今作があんまり印象に残らず、面白みにかける部分は主役にあると思う。主役感がない。観終わったあとでも女好きぐらいしか覚えてない。ただ巨像が実は兵器のように使えたり、ラスト地震で逃げ惑う人々、そして崩れ去る巨像は迫力あって良かった。もうちょっとストーリーに抑揚つけるとか、主役のキャラを魅力的にするとかすれば名作になってたかもしれない。ロドス島が舞台とかあんまりみやんし。

西部劇のせの文字も感じられず。逆に新鮮で良かった。
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