アーリー

荒野の用心棒のアーリーのレビュー・感想・評価

荒野の用心棒(1964年製作の映画)
4.0
2023.11.5

マカロニウエスタン。レオーネ、イーストウッド、モリコーネ。こういうキャリア初期のドリームチーム感好き。

イーストウッドにとってキャリア大転換となった作品。の割にはいつものというか、肩に力が入ってない本当に自然な感じの演技。ハリウッド作品ではなく、ヨーロッパはイタリア製作のウエスタン。脚本は日本の作品「用心棒」のパクリ。これがきっかけでスターになるとは本人も思わんかったやろうな。黒澤の「用心棒」を観てから今作観た方が良かったかな。

西部劇といえば、がすごく堪能できる。ガンマン、早撃ち、一騎打ち、赤い荒野、廃れた酒場、むさ苦しい男たち。特に睨み合いや一騎打ちの時のあの間。これが本当に良い。かっこいい。今思えばマカロニウエスタンしか観たことないかもやから、これがウエスタンの当たり前の要素なんかはわからへん。

この世界で生きていくためには力が必要で、それ以上に無法さが必要なんやと感じた。どれだけ無法者になれるか。いつ死ぬかわからん世界で、どんな死に方や殺され方をしても、場所によってはそれはある種合法やったりする。死ぬことを恐れず戦えるやつに地位がある。あの世界で成り上がるにはそれしかない。

モリコーネの音楽が非常に良い。西部劇っぽいというのが何を指すのか言葉にはできひんけど、今作の音楽は西部劇っぽいなとは思わなかった。けどかっこいい音楽。イーストウッドの渋い表情とキャラクターによく合ってる。ストーリーは「用心棒」のパクリらしいし、それ観てから色々考えたらええか。
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