ほーりー

銀座カンカン娘のほーりーのレビュー・感想・評価

銀座カンカン娘(1949年製作の映画)
3.9
この時代の新東宝映画は、内容はおいといて、昭和史の貴重な資料としての面が大きい。

歌謡映画は戦前・戦後のスター歌手の全盛期の歌声が聴けるわ、「エノケンのホームラン王」は、三原監督以下、中島、川上、千葉、青田といった第二次黄金期の巨人軍が勢揃いするわで、まさに文化遺産レベルの貴重映像が残っている。

前置きが長くなったが、そんな新東宝の作品群のなかでも、内容、映像の貴重さ、いずれにしても抜きん出ているのがこの「銀座カンカン娘」だと思う。

デコチャン、ハイカツ、岸井明、笠置さんのエンターテイナー四人の歌や芝居が非常に楽しく、さらにその脇を固めるのが昭和落語界の最高峰・志ん生師匠という豪華さ。

お馴染みの「銀座カンカン娘」や「ジャングル・ブギ―」も聴けるし、「替り目」も見れると、まさに正月のおせち料理のような作品である。
ほーりー

ほーりー