さいごん

横道世之介のさいごんのレビュー・感想・評価

横道世之介(2013年製作の映画)
4.6
一つ間違えると漫画やドラマ的な極端な描写に頼りたくなってしまいそうな物語を上手く舵取りをしたなぁと思う。
特に主人公2人のキャラクターが変わり者だけど居ない事もないかもしれないバランスなのが良い。

起きる出来事は普通の映画と比べれば薄いんだけれども、ニュアンスとディテールの積み重ねが繊細でそしてそれこそがこの映画の骨格と言っていいと思う。
中でも皆が世之介を思い出す時のなんとも言えない距離感、この「なんとも言えない」というニュアンスこそを我々も共有出来る感じが凄まじく気持ちが良い。
この何か言葉に出来ないを表現出来る事が映画の醍醐味だと思う。
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