柏エシディシ

スティングの柏エシディシのレビュー・感想・評価

スティング(1973年製作の映画)
5.0
はい。"The Entertainer"が耳の奥で流れてきましたね?
賢しらになるつもりはないけれど、さすがにこの映画観てなくて「映画好き」は名乗って欲しくない…という映画は誰しも何本かはあるでしょう
自分にとってはそんな一本のひとつ。

所謂「コンゲームもの」や「どんでん返しもの」の源流にこの映画は確実にあって。
最近のやたら入り組んだ"ソレ"が目的になっている作品や洗練されたテンポ感の近年の作品と比べると物足りなく感じる若い人(イヤな言い方だwあんまり使いたくないな)がいるのは解らないでもない。
しかし、結局は映画でこの系統の作品は全部本作の模倣や血統なんですよ、と。

そしてなんと言っても本作の不変の魅力はロバート・レッドフォードとポール・ニューマンの存在。
なんと美しくて格好良いのだろうか。
この映画のツイストの仕掛けだって、この2人の信頼と友情を描くための結局は仕掛けでしかない。
「明日に向かって撃て」も勿論最高なのだけれど、其れを受けつつ、肩の力を抜けた本作の2人の佇まいの洒脱さ。
永遠にカッコイイ。
イーディス・ヘッドの衣装も。はぁ〜タマラン。
アメリカの1930年から1940年代を舞台にした創作物に条件反射的に心が惹かれてしまうのは本作のせい。
ロバート・ショウをはじめ悪役たちから脇の面々までいーい貌の役者が多いのもお気に入り。
「すごい美女って訳ではないけれど一見して忘れられない特徴的なお顔のいなせなオネーサマ」が好きなのもアイリーン・ブレナンの影響が大きいな、さては(自問自答)

ご無沙汰の鑑賞だったけれど、ちゃーんと面白かった。
展開もオチも判ってるし、台詞も覚えているくらいなのに。
定期的にスティングは摂取していきたい。
柏エシディシ

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