Aoi

見知らぬ乗客のAoiのネタバレレビュー・内容・結末

見知らぬ乗客(1951年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

初ヒッチコック作品鑑賞。
テニス選手のガイ・ヘインズは汽車で乗り合わせた見知らぬ男ブルーノに交換殺人の話を持ちかけられる。冗談だと思ったガイだったが、ブルーノはガイと離婚協議中だった妻ミリアムを本当に殺してしまう。


見知らぬ乗客のブルーノは一見人当たりが良く、身なりも整っていて話も面白いが、金持ちのドラ息子でマザコン、できる事は何でもしてみたいという全能感を持つ男。彼の歪んだ考え方、狂気性がじわじわと膨れ上がり、どんどん近づいてくる気配が恐ろしかった。

足元だけを映す冒頭のカットやメガネの反射光で映し出される殺人シーン、テニスのラリー中、首を微動だにせず真っ直ぐこちらを見ているブルーノ…等々、映像の仕掛けがとにかくお洒落。

シンプルな話だけど最後までどうなるかわからない。ラストにかけて予想外の出来事や複数の人物の動きが絡み合ってスリリングだった。特に暴走する回転木馬のクライマックスは異常な高揚感と恐怖に満ちていてかなり見応えがあった。
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