とし

任侠ヘルパーのとしのレビュー・感想・評価

任侠ヘルパー(2012年製作の映画)
4.0
草彅剛主演のテレビドラマ。その映画化です。

私、ドラマは観ていませんでした。

元ヤクザの主人公が、カタギの生活に生きにくさを感じて再びヤクザの世界に戻り、組から与えられた介護施設(国から出た生活保護費を根こそぎ横取りしてスラムのような暮らしをさせる極悪施設)の経営をしていて、弱者である老人達の為、強者であるヤクザの組に挑む…そんなある種の任侠映画でした。

介護職員の私から見て、映画に登場する大手介護施設のような『集団生活なのだから、安定剤を使ってでも老人を大人しくさせる』みたいなやり方がまともであると思い違いをしているのが、今のこの国の介護の姿なのかと思うと、凄く悲しくなりました。人手不足だから…と、それが当たり前になってるのが、現状なんですよね。勿論、そんな事なんて考えて無い施設も、沢山あるのでしょうけど。色々と、考えさせられました。

中盤、帰宅願望がある爺さんに主人公が対応して落ち着かせるシーンがあるんですが。それ、凄く正解!誰にも習わないでそれが出来るのなら、あんた介護職の素質あり過ぎ(笑)!

ラストシーン…あれ、どうして助かったのか、良く分かりませんねぇ。ヤクザでしょ?目撃者含め全員口封じでバッドエンド…じゃないんですか(笑)?
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