コーカサス

スパイ・バウンドのコーカサスのレビュー・感想・評価

スパイ・バウンド(2004年製作の映画)
2.9
85年7月、フランスの核実験に反対するグリーンピースの船舶 “虹の戦士号”のデモ活動を封じるために、フランス国家が沈没させた「虹の戦士号爆破事件」(レインボー・ウォーリア号事件)。
その実行犯である女スパイの証言をもとに映画化されたサスペンス劇である。

何と云っても、“イタリアの宝石”と呼ばれるモニカ・ベルッチが美しい。
…しかし、肝心のストーリー、特に「これから」という展開に差し掛かり、「あとは観た者に委ねる」ラストは、いかにも?フランス映画的と云えば聞こえは良いが、アクション映画やサスペンス映画において、答えや結果のないラストは御法度のように思えてならないのは私だけだろうか。

当時、夫婦関係だったモニカ・ベルッチとヴァンサン・カッセルが偽りの夫婦を演じ、中でもベルッチが非情なスパイ稼業から足を洗おうとするヒロイン・リザを見事に演じていただけに残念だ。

彼女が本作の出来を不服に思ったかは定かでないが、その9年後にはカッセルからも足を洗っている。

217 2020