Jaya

カラマリ・ユニオンのJayaのネタバレレビュー・内容・結末

カラマリ・ユニオン(1985年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

労働者の15人のフランクにペッカを合わせたイカ墨同盟の面々が約束の地エイラを目指すもバタバタ死ぬお話。上映されていたのは「ペェター・セルギー」。

没個性的なフランクたち。英語を喋るペッカはアメリカンな思想を表象しているのだろうか。三々五々の旅の途上で死んでいく彼ら。それぞれのあっさりした死に様は何となく示唆的だったり。

紆余曲折の末、2人のフランクがエイラに辿り着いけれども時既に遅く、理想郷としてのエストニアに向けて旅立つも、夢叶わず撃沈らしき効果音の最後。

とにかく劇伴と諧謔のある撮影がとてもカッコいい。ダイアログに乗せた思想性にも押し付けがましさや小賢しさは全くなく、凝縮された短いドラマが淡々と進むよう。死の捉え方も小気味良いです。

淡白な表現ながらそれを感じさせない濃さとテンポの良さで、社会の歪みが不条理に昇華されたような楽しさを味わわせてくれた名作でした。
Jaya

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