このレビューはネタバレを含みます
監督リム・カーワイが梅田を経て宮古島から北海道浦河町までのアートハウスを巡り大阪九条に戻るドキュメンタリー。テロップ消えるのが速い…。
各劇場の座席で支配人や従業員により語られるアートハウスの現状は概して厳しいもので、依然として淘汰されていく存在であることがよく分かります。
余計な装飾はなく、劇場のある土地も語りの中に少し見て取れる程度。カメラも固定なので、少し退屈でもありますが、変に感傷的にされるより良い。観客側の声がないのもこれで良かったのかも。
御成座の再開経緯とブルーバード劇場の支配人が心に残りました。ありがちな安直なノスタルジーの対象ではないアートハウス。ラストカットも素晴らしい。
もうちょっと深く見たかったインタビュイーの方もいましたし、全体的に平板なつくりではありましたが、各地域に息づくアートハウスの声が聞けて有難く感じた作品でした。