このレビューはネタバレを含みます
幼馴染/親友/ライヴァルである 2人の一流フリーダイバー（マイヨールとエンゾ）の海やイルカや競技への愛、そしてマイヨールを愛した女性とのダイナミックな人間関係を描いた、美しくも壮絶なドラマ映画。先に欠点を挙げると、終盤で、マイヨールが海中で瀕死のエンゾを、切望されたとはいえ救おうとせず、さらにラストで、自らも事実上、命を断つのは最悪。ベッソンは脚本家/監督として成長過程で、『レオン』の完成度はなく、全般にまとまりが悪い。80年代色が濃い（キャリア女性をチャラめに描写、断片的カットをクロスフェードで繋げる「私たちセックスしました」説明シーケンス、産業ロックとフュージョンのサントラ）のも、80s を懐かしむクラシックとなるべきではない本作についてはマイナス。一方で、競技そのものの緊張感を筆頭に、ヲタクでコミュ障なイケメンというマイヨールの独特のキャラ、世界各地の海、深海、ニューヨーク、アンデス寒冷地までの多様な風景などの要素が詰まり、唯一無二の魅力を持つ映画
