モモモ

エグザイル/絆のモモモのレビュー・感想・評価

エグザイル/絆(2006年製作の映画)
4.2
バッキバキの撮影、陰影の濃い照明、いい歳したオッサン達の学生みたいなホモソーシャル空間、多くを語らない物語、メキシカン・スタンドオフを煮詰めまくった銃撃戦!
ジョニー・トー監督の一種の到達点を映画館で観れて大興奮…DVD画質でしか観た事なかったんですよ。
低音響く劇伴とSEを劇場のスピーカーで聴くと興奮増し増し。
組織に追われる男、追う男、守る男。
静と動を煮詰めてケレンをぶち込みまくった冒頭の銃撃から大満足。
リロードの代わりにこっちは弾を抜いていくぜ…な「カッコいいのにやってる意味がわからん」初撃からのドアが宙を舞う銃撃戦…一時休戦からの速攻現状復帰で食卓を共にして記念撮影。
1枚の「若き日の写真」を挿入するだけで「ああ、こいつらにはこいつらの歴史があるのだ」と悟らせる行間が素晴らしいですよね。これこそ観客への信頼。
何グダグダやってんだ!殺し合いしてただろ!なんてツッコミを「カッコいい男達」描写で野暮のものにしてしまう。
コインを当てに行き当たりばったりだった旅路の果てに男はコインを捨てて己の意思に従い弔いの闘いに辿り着く。
金や自己保身に走るキャラクターしかいない無情な世界で輝くブロマンス空間。
あいつスナイプすげえな…いけいけ…!最後に美味しい所だけもらうぜ……いや、あれだな…金塊多すぎるし…どう?仲間になる?が成立してるの、凄いですよね。
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