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フォー・ザ・ボーイズのhideharuのレビュー・感想・評価

フォー・ザ・ボーイズ(1991年製作の映画)
2.6
2019.2.28 DVDで再見。
日本劇場公開時には映画館で鑑賞済み。

レビュー数の少なさにチョッとビックリした。劇場公開作だし、ミドラーはオスカーにノミネートされてるし、それなりに良い映画なんですけどね。
上に書いた通りミドラーがオスカーを取るために制作した映画といっていいでしょう。「ローズ」で初ノミネートされて「フォーエバーフレンズ」でノミネート確実と言われノミネートされなかった屈辱を晴らすために自らのプロダクションでの制作で思い通りの映画にしたかったのでしょう。

ミドラーらしく音楽映画といっていい作品になっていて「フォーエバーフレンズ」に続いて素晴らしい歌声を披露してくれています。
戦地慰問の芸人と相棒の女性歌手の長年にわたる愛憎の物語なので第二次世界大戦から朝鮮戦争、ベトナム戦争と戦争を中心に語られるのもポイントでしょうか。
あとはアメリカの暗黒史とも言える赤狩りなんかも描かれているし話としても中々面白かったと思います。

またそれぞれの戦争での観客となる兵隊達の変わりようも見ていて面白い。ベトナム戦争にまでなると兵士も品が無く愛国心も少なからず薄くなり漫談よりはセックスと女を下品に求める感じがとてもリアルだった。

結局、ゴールデングローブ賞のミュージカルコメディ部門の主演賞は獲得したもののアカデミー賞の方は「羊たちの沈黙」のジョディフォスターに敗れてしまいました。「ベットミドラー主演」でまだお客の呼べた時代の作品です。
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