るる

ドラえもん のび太の南海大冒険のるるのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

映画館で見た。いやこれ面白かったねえ、エンタメに振り切ってて良かったと思う。原作者が亡くなって、どうなる、と思ってたけど、ちゃんと面白かったんだよな。海賊という題材が好きだったことも功を奏したかも。

冒頭に『宝島』を登場させるあたり元ネタを出しちゃうのかよ、と思ったけど、『創世日記』でもやってるしなとか。
最初の、ほどほど嵐で遊んでるあたり、もうちょっとしっかり丁寧に見たいというか、帆船好きとしては物足りなさはあったんだけど、リヴァイアサンってちゃんと幻獣の名前を出すあたり好きで。なぜか知ってたんだよな、だからそれそれ!って。嬉しかったような。

きせかえカメラの使い方を工夫して人魚になるのび太、お前のそういうところが好きなんだよ、と頷いてしまうようなアイディアで。泳ぐシーンも魅力的だったな。しずかが毎度気の毒なんだけれども。

のび太の手を離してしまったジャイアン、『ドラビアンナイト』の変奏か。のび太の手を離してしまったことを後悔し続けるジャイアン、良いヤツで、良かったなあ。

ジャイアンに好意的なベティ、かっこよかったし、気持ちのいい描写で良かったな。声もよかったしな。

公開当時、英語ネイティブな知人がいて、発音が変だといちいち指摘するひとだったので、これは大丈夫なのかな、と子供心に不安になってしまって、集中が途切れた思い出。
のび太に優しすぎる展開じゃないかという気もしたけど、英語話せなくてもなんとかなる、という勇気はもらえたかな。
翻訳こんにゃくを使うまでの過程を丁寧にやったという意味では『ドラビアンナイト』を超えたのでは。
とにかくリアリティがあって良かったし、言葉が通じないなりになんとかコミュニケーションを取らなければならない、子供心にめちゃくちゃ感情移入できた。

悪役については、設定がギガゾンビと一緒じゃん!!と思ったけど。動物混ぜるのも、イルカの正体も『日本誕生』だもんな…

トラゾウとかイルカニとか、あのバカバカしさ、わかりやすさ、良い感じに悪趣味で、子供が遊ぶように改造したんだろうなと伝わってきて、好きだったな。

しずかとジャックがイルカに乗って逃げるシーン、かっこよかったし、手に汗握ってよかった、水中に潜るシーンでは一緒に息を止めてしまう。

キャッシュ様、可愛げがあったね。声が良かったんだよな。ちゃんと声優として信頼できるひとたちを起用してて良かった、こぶ平さんの声はぽんぽこでの信頼があったし。

エンディング曲、吉川ひなのさんの歌が脅威的に下手くそで。違和感を取っ払って聞いてたんだけども、セリフパートでダメだった。よくわからないタイアップだったな。
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