ももぐり

最強のふたりのももぐりのレビュー・感想・評価

最強のふたり(2011年製作の映画)
4.8
差別だの貧富だのを完全に取っ払って鑑賞した。実際、この作品のテーマや主旨ではないと思う。

この2人が仲良くなれたのは、フィリップが刺激を求める寛容な人間で、ドリスが相手の事象を考えずずけずけと物を言う人間であったからだ。さらに2人とも情にとても厚い。
さらに音楽の使い方が最高に良い。小説でいうところの情景描写の役割として使用されている。また、堅苦しいパーティを陽気なダンスパーティへと変えた『ブギーワンダーランド』は、かの場の全員を救った曲としてもはたらいた。

一点不満を付け加えるとしたら、エンドロール前に現実の2人は映さない方が良かっただろう。1つの完成された映画として楽しみ切れなくなってしまったからだ。
(ドリス役のオマール・シーの生い立ちは劇中そのままに等しいものであったそうだが、これは後で調べないと知り得ないことである)