ぼぶ

最強のふたりのぼぶのレビュー・感想・評価

最強のふたり(2011年製作の映画)
4.3
富豪だけど首から下が動かない障碍者と、それを世話することになる、貧困の中に生きる黒人青年のお話。
こう聞くと、あぁもうきっと初めは極端に離れていた2人が徐々に心が通じ合っていって…イイハナシダナーになるわけね!と思ってしまって、前から知っていたけど観ずにいた。

もったいなかった。

そもそも、初めから心はそんな離れていない。
フィリップは、ドリスの「わざわざ障碍者扱いしない」感じが初めから気に入ってて、ドリスも物理的な世話は少し嫌がったが、基本はフィリップを嫌う事なく、むしろ知らない世界を教えられては楽しんでいた。
そんな、普通の友情か深まっていく過程が、笑えるしグッとくる。

言葉がフランス語なのも、街がパリなのも、どことなく情緒があって粗野でなくて良い。

何より特筆すべきはタイトル通りの
「俺たちが揃ったら、マジ無敵よ?何でもちょー楽しいから!!」
っていう雰囲気が、随所に溢れているところ。
車椅子の速度を上げてニケツするところ、音楽かけてみんなで踊っちゃうところなんて、最高の名シーンだ。

さらに物語をシビアにしたり、不安にさせたり、ノリノリにさせたりする音楽が素晴らしい。
アースウィンドファイアもアガったが、ピアノの2音の展開をベーシックにしたBGMが最高だった。

それで最後はドリスからの小粋な演出。
写真で気付いたわけだ◎

そして何より実話ってのが、まだまだこの世の中捨てたもんじゃないなと思わせてくれるし、現実の世界ではドリスが社長になってて、ますますニッコリ。
ぼぶ

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