こぅ

最強のふたりのこぅのレビュー・感想・評価

最強のふたり(2011年製作の映画)
4.0
今頃⁈今だから⁈鑑賞。

フランス発、世界で大ヒットしたエリック&オリヴィエ脚本、監督による【ヒューマン・コメディ】。

事故で全身麻痺になり車イス生活を送る富豪フィリップ(フランソワ・クリュぜ)は、介護士面接で場違いな黒人青年ドリス(オマール・シー)に興味を持ち、採用する。そこから始まる異文化2人の共同生活。全てに渡り何もかも違う2人は衝突し続けるが…。

比べられがち⁈な【グリーン ブック】との比較レビュー。

〈共通点〉
先ずは、実話ベース。
コメディ調。
白人のバディが黒人。
それをオーディションで決めた。
愛する者へのアプローチ
異世界の2人。

〈相違点〉
グリーンの雇われ主は既婚者で、ロード・ムービー。
雇い主が健常者か障がい者か。

冒頭の緊迫したシークエンスて始まるのは違和感というか意表を突かれたのだが、EW&Fのセプテンバーで一気に入り込めた。そして、この冒頭を終盤に繋げるあたりは上手い。

オーディションシークエンスでは、グリーンは採用理由が明確だったのだが、本作の脚本では、採用理由は不明確。(察しはつく。)

やはり、グリーンのロードムービー、チキン(食べ物)は強みで、本作は旅には出ないので、オペラとかパーティ(ダンス)は楽しいのだが、どーしても展開には限界、一辺倒になりがちだとは思った。

どちらを先に観たかで変わってくるかも知れないが、個人的にはグリーンの2人の関係性の方が【深イイ】というか、好きだ。
本作の2人には思いっきり泣いて本気の【衝突】や、危機を救出するような深まる【親密度】が浅く、
互いがイマイチ柔らかい関係に見えなかったのだ。

ともあれ、本作の2人の笑顔は最高だった。

物哀しいピアノ曲の旋律も効果も絶大。


中盤のフィリップと文通相手に…の結末が半端でモヤモヤしていたので、終盤の伏線〜ラストにしっかり持ってきた脚本には抜かりが無く、満点。そしてその時のフィリップの表情がとても印象的。

エンドロールの実在の人物が映されると…
【映画の嘘の力】を思い知らさせる。
こぅ

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