タカシサトウ

山猫のタカシサトウのレビュー・感想・評価

山猫(1963年製作の映画)
4.1
[歴史的作品]

 3時間以上あり、相当長くて少し疲れた。

 しかし、絢爛豪華、くぎ付けになる程の映像美。特に後半1/3は延々と続く舞踏会の場面だが、全ての衣装、食事、調度品、内装に至るまで出来るだけ当時のものを使ったらしく、その映像は美しく、重厚な、重苦しい感じさえする。

 ルキノ・ヴィスコンティのこだわりだろう。

 また、役者も、主人公サリーナ公爵のバート・ランカスターも、タンクレディのアラン・ドロンも、アンジェリカのクラウディア・カルディナ―レも超一流。

 特に、バート・ランカスターは、時代から遅れて行かざるを得ない貴族で、それを受け入れて行く。人生の悲哀とまざまざと感じさせた。

 歴史に残る作品だろう。