いの

青い春のいののレビュー・感想・評価

青い春(2001年製作の映画)
5.0


あ-、男ってめんどくせぇな。
誰がえらいのかとかなんとか、
他のヒトからみたら
クソみたいにくっだらねぇことで、
本人たちはいたって真面目に、
序列つけようとしちゃったり、
メンツ重んじたちゃったり、
殴り合うことでしか
愛を語れなかったり。
殴り合わずに、
言葉で愛してるって言えばいいじゃんか。
友情という言葉じゃ軽すぎる、
男同士の愛情や羨望や嫉妬やあれやこれやで、
いろんなものがもうぐちゃぐちゃだ。


あ-、もしもアタシが高校のセンセイだったら、
ゼッタイにこの高校には行きたくない!
奴らは全く大人に関心がない。
世界は自分だけか、
もしくは
自分たちだけで廻っちゃってるし、
あんなにワルなくせに、
学校が大好きで毎日来やがるし。
たまには学校サボってほしいぜ。

1人ひとりはホントに本当に可愛くて健気なんだけどね-。
(例:こんなに格好良い高岡蒼佑をはじめてみました)

が、集団になるといただけない。
 ↓
 ↓
 ↓
 でも、
 ↓
 ↓
 ↓
九條演じる松田龍平が、
初めて「先生」と呼ぶ。
初めて「先生」と呼んだんだ。
初めてそこに「先生」がいたんだ。
初めて「先生」を必要としたんだ。
(そして「先生」は、自分を必要としてくれた生徒に対して、その時に1番必要なひと言を 彼に贈るのだ。)
ああ、ここは、学校だったんだ!


そして、金属バットでホームランを打つかのような音がする。
そこからめっちゃ切れの良い映像と音楽が、
立て続けに攻めの姿勢へと転じ、
私の心臓はバクバクと音を立て、
全ての感情を持っていかれ、
奇跡を待ち望んでしまったのさ。


そして、この映画のタイトルは「青い春」だと思い知らされる。



(2018年1月初観賞/上記はその時のレビュー)

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2020年4月再鑑賞


初めて観たときより、もっと好き。初観賞の際には点数をつけられなかったけど、今回はもうきっぱりとつけられます。だけど、この思いを上手く言葉にすることができない。レビューを書き直したかったけど、うまくいかない。1回目のレビューじゃ、全然ちげぇよ!って思うのに。私は、1回目の時よりも、(多分)もっと色んなことを感じた(はず)なのに。もっと、いろんな登場人物に思いを馳せたのに。これは、シロとクロの物語の続きでもあり、ペコとスマイルが卓球に出会ってなかったらこうだったのかもしれない物語でもある、と思った。九條と青木。それから、初観賞の時には知らなかったけど、あれから2年以上経った今では、何の曲なのかがわかるようになりました。2年間めっちゃ聴いてたから。


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チバユウスケさんのご冥福をお祈りします(2023年冬)
いの

いの