円柱野郎

トゥモロー・ワールドの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

トゥモロー・ワールド(2006年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーはハッキリ言ってどこかで聞いたようなお話だけど、撮り方が非常に巧い。何が巧いって、ひたすらに長回しにこだわったその演出! まずオープニングでの爆発シーン。中盤のドライブ~カーチェイスのシーン。そして何と言っても終盤の市街戦のシーン。「どこまでカットを割らないつもりだ!」と別の意味でハラハラしてしまったw
特に市街戦は10分近くも銃撃~逃亡~爆発~銃撃~が続くわけで、とても考えられないくらい緻密な計算で撮っているに違いない。それを考えただけでもホントに脱帽ですよ。その長回しへのこだわりが、全編で一定の緊張感を保つために良い効果を発揮してるね。
ラストに子供を抱きながら建物から出るシーン、それまでの激しい戦闘が嘘のように止まり、そこに映る人達はまるで神か奇跡を見るかのような目で赤ん坊を見ている。あえて子供の生まれない極限の世界を語ることで、人間にとっての“子供”は“希望”だと、ホントに痛切に感じますわ。
円柱野郎

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