Melko

きつねと猟犬のMelkoのレビュー・感想・評価

きつねと猟犬(1981年製作の映画)
3.6
おお〜〜、これがディズニー作品かあ…なんと渋いラストなのでしょう…

ディズニーとしては異色な渋さの感動作と聞き、前から気になってた作品。
ラストカットはまさに「おお〜」と唸ったが、個人的にはキャラ付けや展開で些か疑問のある部分も多く、内容としてはあまりハマれず。

キツネと猟犬
狩られる者と狩る者
幼い頃はのんびり屋でおドジだった猟犬コッパーは、歳を重ねてきちんと用心深い大人になっているのに対し、
トゥイードさんに拾われてからトラブル起こしてばかりのくせに、いつまで経っても無邪気が治らず何事に対しても危機感ゼロの能天気なトッド 割と最後の最後まで精神的に成長できない彼
大人になるにつれ両者の性格の違いが浮き彫りになるのは興味深いが、見ていてイライラしてしまう…
幼少期の声の可愛さも相まってコッパー推しになった私としては、コッパーが気を揉む原因にいつもトッドが関係してることに、眉が…
執拗にトッドを付け狙う、コッパーの飼い主エイモス
何かの恨み発信ではないので、猟銃片手にトッドを狙い続ける理由が分からず、捕まえられない自分にイライラしてるただのイカれたじいさんに見える…
エイモスとコッパーをプッチンさせた原因のチーフだって、トッドのせいとはいえ、死んでませんやん、脚折っただけですやん、、
人間の行動の動機づけも弱ければ、トッドとコッパーの友情物語に終始するのかと思えば、出たよ唐突なロマンス…「バンビ」で同じような展開見たぞ…?てなって、遂に流し見…
「あぁ〜、なんて気持ちのいい朝だ!」って、爽やかに木の穴から出てきたけど、あなた達、、そうゆうことですよね??
終盤のヒグマなんて完全なもらい事故
子ども向けのアニメに、各キャラの背景や性格づけなんてそんな細かいことは要らないのかな…その割にはなかなか切ない内容と結末だったけどな…

個人的には、この物語にミュージカル的歌は不要と思った。
しっとり描くなら描き切って欲しかった。
まあまあシリアスなことが起こってるのに何故かBGMが陽気なウェスタンてのもチグハグ感否めない…まあそのおかげで軽い気持ちで見られるけれど。

音のない序盤のスタッフロール
絵本の中に迷い込んだかのような美しい水彩の作画
そして幼少期のトッドとコッパーのキャッキャウフフは可愛い◎
チビコッパーの声、スタンドバイミーのテディだったのか…!!しゃがれた声が抜群に可愛かったよ◎
Melko

Melko