ゆう

BIUTIFUL ビューティフルのゆうのレビュー・感想・評価

BIUTIFUL ビューティフル(2010年製作の映画)
4.5
映画通の方が大好きな作品ということで、鑑賞。

死にゆく者と会話できる特殊能力を持つウスバルは、ガンに冒され余命わずか。
2人の子どもを抱えながら、別居中の妻は躁鬱病。
仕事は移民や不法滞在者たちに仕事を斡旋すること。もちろん稼ぎは少なく、生活はギリギリだった。
自身の体の状態以上に山積する問題に絶望するも、なんとか子どもたちが暮らせるように奔走するウスバルだったが…。

ボロ泣き号泣でした。
救いがなさすぎる。子どもへの想いはさることながら、移民や不法滞在者にも親身になってなんとか暮らせるように身を砕くウスバルだけに、彼らからの信頼はあつい。
しかし、それだけでは物事が済むわけもなく。心も体も容赦なく追い込まれていく…。
そんなウスバルにもはや憑依していたハビエル・バルデムすごすぎる。
「子ども」が社会(それぞれの世界)の媒介になっていたり、ウスバルの能力がちゃんとファンタジーにならずに利いていたりと、本当にすごい映画だな…と思いました。

娘に「死なないで」と言われて返した、「死にたくない」というウスバルの言葉に、全てがこめられていたなーと。
はぁー、泣いた。
ゆう

ゆう