このレビューはネタバレを含みます
Fan's voiceの試写会に当選して鑑賞。
予告で観てむちゃくちゃ気になっていたので応募。
アイスランドで羊飼いをしている夫妻。
以前、かわいがっていた娘を亡くした夫妻は、ある羊が産んだ子羊をとりあげたところ、目の色が変わる。
彼らはその子羊を大切に、まるで自分の子のように育てて…。
予告で予想していた通り、半獣半人の羊がアダ。アダはそして、夫妻の亡くした娘の名前でもある。
自身の娘では叶わなかった幸せな日々を取り戻していく夫妻だが、その陰では何者かが監視していた。
この物語はどこを目指して、どうなるかが私の注目ポイントだったけど、最後、衝撃の展開になって、「え、そこで終わるの!?」と呟いてしまった。
キリスト教的な要素も散りばめられていたが、どうやらなんだか毛色が少し違う。
異教徒とかだと、ヤギを邪悪なモチーフとしてよく使うけれど、本作は羊。そこがなぜなのかは、結局わからなかった。
動物好きとしては、ヤギも羊も目が怖いから変わらないんだけど、ここはなんでだったんだろう。
映画アフターのトークショーで平山夢明さんが「この作品は希望と絶望の両方を表現している」(主人公の表情と向いた顔から)と分析されていて、その通りだなとうなる。
他にも、キリスト教的な世界観にみせて、それだけじゃなくて他の宗教を暗示させてるという指摘も納得。
微妙にズレてるところがそう思います。
あと、旦那の弟と主人公の関係性も完全に同意でした。
全体的に白夜や牧場からの景色や山々がとてもきれいで、ゲースロのロケで使われてそうだな…というのも見どころ。本当にきれいだった! 住みたくはないけど行ってみたい。
トークショー付きの試写会、すごく久しぶりで楽しかった。
公開されたら、分析を思い出しながらまた観たい。